建設業に将来を託す若き技術者を応援します

登場人物
真田秀長(主人公)/元請会社の社長/竹中静馬(副社長)/松平正道(行政書士)/豊臣不動産

物語6の全景画像

6.開業から1年目
建設業許可は1.5ヶ月後無事取得できた。秀長は事務所の内外に看板で許可番号、業種、 代表者氏名などを告知した。この看板を設置しないと罰則に問われるから値段は張るが専門の 業者に注文して金文字の立派な看板にしてもらった。秀長も幾分、験を担ぐところがある。

車、製図器械も揃って開業に間に合ったが贅沢なお披露目は出来る身分ではない。同業者、 元請会社、顧客筋、町役場に新しい名刺をもって挨拶に回った。初めての経験である。緊張し 通しであった。もう後に引くことは出来ない。やるだけやるしかなさそうだ。元請の社長と もとの社長は花を出してくれた。秀長は竹中と松平先生と乾杯した。元請の社長から話を受けて 丁度4ヶ月であった。

(1年目)元請の社長は早速土木工事の下請の仕事を回してくれた。基礎工事の一部で あったが工事は客先を変えて数年続く工事で主にデータセンター、自動倉庫の土木建築工事 である。元請の社長は開発地域の地権者等とつながりがあり特別のコネクションで工事を 獲得したが、納期を守るために信頼できる下請業者を揃えなければならなかった。秀長の会社 はその基礎工事の部分に敢えて起用されたのである。工事はすぐに始まった。まさしく元請の 社長が4ヶ月と言ったその直後から秀長は超多忙な日々を送ることになったのである。

元請の社長が言っていた4ヶ月は一連の工事の始期だった。秀長は四苦八苦しながら 仕事をこなした。社内には十分な頭数はいないので外注を使いこなさねばならなかったが、 その為に秀長と竹中は図面を工夫して判り易いものにして現場の指揮命令系統も明確にした。 そのようにして管理を現場に任せない限り次々に来る仕事に秀長自身が対応できなかった。

こうして売上は外注を使いこなしながら何と1億円を達成した。1年目の成績は下記の通りで ある。なお秀長、竹中、秀長の妻の給料は30万、30万、20万で月に80万円、年960 万円、厚生年金18.3%の半分は会社負担、健康保険11.38%の半分が会社負担、雇用 保険(11/1000が会社負担)、労災(17/1000会社負担)の社会保険会社負担分が約166万円 (法定福利費)。これらを含み一般管理費は22.97百万円であった。

項目金額(千円)
売上99,960
外注費72,000
粗利27,960
管理費22,970
減価償却2,500
営業利益2,490
金利480
経常利益2,010
税金373
税後利益1,637