建設業に将来を託す若き技術者を応援します

登場人物
真田秀長(主人公)/元請会社の社長/竹中静馬(副社長)/松平正道(行政書士)/豊臣不動産

物語5の全景画像

5.建設業許可
許可申請の対象は一般建設業の土木一式、建築一式、とび土工、鋼構造物、舗装工事、 塗装工事、水道工事、解体工事の8種類とした。建築一式を除いてこれらは土木一級で取れる 業種である。竹中の持っている建築一級ではもっと建築系の業種が取れるが秀長は公共工事を 考えているため土木を中心に置いたのである。

許可の要件の中で一番大きなものは「経管」(経営業務の管理責任者)と「専技」(営業所技術者) の2つである。経管は既にリクルート済の建築一級の竹中静馬が前の会社で5年以上役員で あったことは登記簿謄本で証明出来るし、常勤性も健康保険証等で証明出来るから問題なく、 専技(秀長、竹中)資格も免状で証明出来るから問題は無い。財産的要件である500万円要件も 資本金が500万円なのでクリアである。「身分証明書」(破産者でない証明)とか登記のない 証明書(被後見人、被保佐人でない証明)は町役場、東京法務局で松平先生が取ってくれる。 その他にも調える書類が数多く有りそれらは様式が決まっているので県庁のサイトからダウン ロードして松平先生が全て用意した。新規の知事許可申請は県の審査手数料として9万円、 結城先生の報酬も合わせて24万円ほどかかった。申請まで2週間の作業であった。

建設業許可には事務所の外部、内部の写真を添附する必要があるため事務所はそれなりの 体裁を整えなければならない。事務所を実家の離れにしたことは既に述べたが外に看板/案内板 を出した他、事務所内には事務机、コンピューター、電話、FAXを揃えて写真を撮った。

これらは建設業申請用の最小限の準備だがそのほかにスマホ、製図器械、建設用工具、工事消耗品、 ホームページ等を揃えると数百万円かかる。更には車両2台、軽自動車1台が中古でも10百万円 かかる。最初の数ヶ月の運転資金も必要なので30百万円ほど信金から借り入れできないものか 打診してみたが、担保無しには1年目の会社には難しそうであった。但し元請会社からの仕事が 数年間確実ならそれを担保として評価出来そうなので秀長は今後数年間の経営計画を月単位で 作って見た。

元請社長が回してくれそうな仕事+自己営業(元請)の仕事で年商1億円にチャレンジ 出来そうである。年商1億円は新しい会社にとり、ひとつの成功である。秀長は受注売上計画表、 キャッシュフロー計画表を月別に作成して信金に提示した結果、元請会社の社長の言質が効いて 信金から25百万円の融資を引き出すことが出来た。満額ではなかったが節約すればなんとか なりそうである。返済期間は5年である。